第7回イノベーショントーク。「田子學✕林千晶 ~ものづくり新論~」
5回にわたり、つづっています。


①田子學さんの基調講演(参照⇒http://simplefull.blog.jp/archives/1016087289.html
②林千晶さんの基調講演 
③ファブラボ広島安芸高田の紹介
④トークセッション、懇親会(おまけ)
⑤総括

続いては、②林千晶さんの基調講演です。


林千晶さん基調講演、「 FabCafeの挑戦~ビジネス,伝統,コミュニティ~」

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すごいチャーミングな林千晶さん!

林千晶さんは、ものすごくたくさんの事業を展開されている方です。
代表取締役を務める株式会社ロフトワークでは、クリエイターを中心とする、たくさんのスキルやコミュニティのネットワークを築き、それらを結び付けて、幅広いサービスを展開されています。
会場でお会いするまでのわたしの最初のイメージとしては、やわらかい写真の表情とは裏腹に、めっちゃ強気でガンガン押しの強いかっこいい女性!という感じでした。が、実際は、かわいらしい声にかわいらしいしゃべり方、身振り手振りも一生懸命に講演されて、勢いあまって舞台から落ちちゃったりした姿は、まさにチャーミング。すごく好感の持てる、素敵な方でした。

FabCafeをはじめる、きっかけ

たくさんのサービスを展開されている林千晶さんですが、今回の講演はその中の1つ、「FabCafe」に、ついてです。FabCafeとは、今や世界中にある、オープンでデジタルなものづくりカフェのことです。 FabCafeを始めることになったきっかけが、わたしはすごく自然でいいなと思いました。
それは、Fabマシンを使ってなにかをつくってみよう、という合宿から始まったそう。合宿には、Fabマシンなんて使ったこともない素人が集まっていて、だからこそ、枠にとらわれないおもしろい個性のあるものが、たくさんできたそうです。そこにあるのは、なんかおもしろそう、という、純粋な子供心みたいなものだったんでしょうね。
ものづくりの根本って、まさにこれだけな気がします。

♪この経験から、ものづくりの場をオープンにしてだれでもつくれるようにしたら、どんなおもしろいものができるだろう?
♪なにかつくってみたいなというひとが集まったらどうなるかな?

そんな興味が芽生え、FabCafeの設立に至ったそうです。
ビジネスや産業でない、個人のモノづくり。そこになにかおもしろいものが生まれそう、というワクワク感。子供心が成長した、大人のワクワク感が、きっかけだったんですね。


そして、FabCafeの挑戦

FabCafeは、今や世界中にあります。年齢性別かかわらず誰でも触れることができ、世界中のものづくりのデータを、すぐに手に入れ、形にすることができます。形の無いデータが、物理的な距離を超えて、形を成す。・・・なんだかすごい時代です。
そうそうこれが、デジタルファブリケーションってやつですね?(ようやくFabLabのこと、わたしもわかってきたかも・・・)

デザイン、クリエイティブの概念も加えて、どんな商品が生まれるかという取り組みも進んでいます。加えて、古いものや文化を新たなテクノロジーを加え、新たな価値を生み出そうという取り組みも。その取り組みの1つの紹介がありました。飛騨の、昔からの組み木の技術を使った、ものづくりです。

それは”未来の大工への謎かけ”なんていう、ちょっとコジャレた昔の人の技術がつまった、組み木です。目指すものは、飛騨の未来のための森づくりであり、飛騨の資源を使ったものづくりであり、飛騨の技術を使ったものづくりであり、さらに、その中で生まれるコミュニティであり。最終的なビジョンは、持続可能で自立した地域づくり、なのです。

地方が注目されている昨今、すばらしいビジョンだなぁと思いました。これが成功していけば、日本各地が、元気になっていくこと間違いなしだと思いませんか?古いものも残せて
活かせる、新しいものも取り入れられる。これはぜひ、広島にも、、、て、おとと、これはまた別のお話ですね。


林千晶さんのお話を聞いて感じたこと

わたしにとっての”ものづくり”に対するイメージが、また大きく変わりました。特に今回は、”ものづくり”に関わる女性のイメージが。今回で(わたしの中の勝手な)男くさいというイメージは払拭され、こういう女性が増えたら楽しいだろうなって、そう思いました。

今回のイベント、やはり男性が多かったし、年齢が割と上の方も多かったです。だけど、古いものと新しいものが融合したら新しいものが生まれるように、若者も年配者も、男性も女性も、いろんなジャンルの人がもっと関わっていったら、より未知な”もの””コミュニティ”が生まれていくんだな、、って、感じました


続いては、③ファブラボ広島安芸高田の紹介です。
⇒(準備中)